
井上陽水3枚目のアルバム「氷の世界」
1973年、今から49年前に発売された。
当時のオリコンチャートでは
1974,1975年と連続年間1位を記録
氷の世界はその歌詞がすごい
作詞:井上陽水 作曲:井上陽水
「氷の世界」
窓の外ではリンゴ売り
声をからしてリンゴ売り
きっと誰かがふざけて
リンゴ売りのまねをしている
だけなんだろう
僕のテレビは寒さで画期的な色になり
とても醜いあの娘をグッと魅力的な娘にして
すぐ消えた
今年の寒さは記録的なもの こごえて
しまうよ
毎日 吹雪 吹雪 氷の世界
井上陽水はフォーク会の大御所
ヒット曲は数え切れないほどだ。
大ヒットした映画の主題歌
「少年時代」は誰もが知っている。
陽水というより日本のベーシック
ソングだろう。
2020年に発生したパンデミック
今もなお終わりが見えない。
コロナ社会は、人と人との交流が
著しく分断された。
意味なく集まりを持つ事は制限され
大勢の飲み会で感染しようものなら
悪魔の集会に参加したの如く非難される。
流れてくるのは
毎日 コロナ コロナ コロナの世界
比べて
約50年前の昭和48年はこうだった。
長年続いた高度経済成長の破綻
石油ショックによる
ガソリン、トイレットペーパーの不足
生活物資の買い占め
それでもみんなで仲よく楽しもう。
良いこともあるさ。経営最優先の時代では
あったが家族的価値感は企業にも存在した。
そんな時代から少しずつ個人主義の
崇拝が現れた。
自分だけ、我が家だけと明らかに
日本全体が変わった。
日本人の価値観が変化していた
昭和48年12月1日
井上陽水のアルバム「氷の世界」は
発売された。
この時代はフォーク全盛期
吉田拓郎、泉谷しげる、かぐや姫
海援隊、アリスなど今も彼らは活躍
しています。
1973年、井上陽水はシングルヒットが
2曲あります。
「夢の中へ」「心もよう」の2曲だが
1973年「氷の世界」発売のこの
アルバムには「夢の中へ」は無い。
暗いマイナーな曲調が比較的多い
井上陽水ですが
ときに突き抜けた明るい曲を歌う。
「夢の中へ」は底抜けに明るく
歌詞はこんな感じで始まる
G D
♪ 探しものは何ですか?
Em G
見つけにくいものですか? ♫
カポ1にしてGからDのコードは
とても明るい。
ストロークでジャカジャカ楽しく歌える。
探しものは 諸説あるのですが
私は『幸福』だと思っています。
中盤の歌詞では
♪ 探すのをやめた時
見つかる事もよくある話で ♫
要は
青い鳥を見つけるのはタイミングだよ。
と言っているようだ。
♪ 夢の中へ 夢の中へ
行ってみたいと思いませんか? ♫
夢の中とは何を示している?
夢の中=ポジティブシンキング
ネガティブな現実から逃げず
フリーズした考え方をやめて
もっとポジティブに行こうよ。と、
私は単純な理解をしています。
井上陽水の作品は彼独特の鼻にかかった
歌声と大きな声量から強い説得力がある。
歌詞に込めるパワーがあるね。
独自の世界観は比喩表現や造語が
存分にちりばめられている。
しかし、楽曲や歌詞には誰もが
共感を抱くような普遍的な感情や
身近な出来事も溢れています。
「氷の世界」の2曲目、3曲目はこうだ
誰か指切りしようよ 僕と指切りしようよ
軽い嘘でもいいから今日は一日はりつめた
気持でいたい
小指が僕にからんで動きがとれなくなれば
みんな笑ってくれるし 僕もそんなに
悪い気はしないはずだよ
流れてゆくのは時間だけなのか 涙だけ
なのか
毎日 吹雪 吹雪 氷の世界
人を傷つけたいな 誰か傷つけたいな
だけどできない理由はやっぱりただ自分が
恐いだけなんだな
そのやさしさを秘かに胸にいだいてる人は
いつかノーベル賞でももらうつもりで
ガンバッてるんじゃないのか
ふるえているのは寒さのせいだろ
恐いんじゃないネ
毎日 吹雪 吹雪 氷の世界
井上陽水のアルバム「氷の世界」
タイトルにもなった氷の世界とは
一体何だったのか?
それは最後のフレーズ
毎日 吹雪 吹雪 氷の世界にある。
現在世界は
毎日 コロナ コロナ コロナの世界
である。
冬だから寒いのではなく
それは孤独だからだ。
また、寒さの正体、それは「外の世界」だ。
自分は安全なところにいて
平然と人を傷つけあう。恐ろしく冷たい。
コロナの世界(時代)よりも
氷の世界(昭和)が懐かしい
家ですることがないので
つれづれにブログを書きながら
当時ミリオンセラーの「氷の世界」
聞いてみた。
どの曲も懐かしく少し録音に
古さを感じてしまうが
おすすめはこの曲です。
亡くなられた忌野清志郎さんとの共作
「帰れない二人」
この曲のアコギも素晴らしい。
YouTubeでは陽水と清志郎の
デュエットの映像が楽しめます。
早くコロナが収束し自由な
人の交流ができるように
祈ります。
ここまでお読みくださり
ありがとうございました。
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